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UltraSoundLog: 超音波IDによる音声ログへの人物/位置
情報付与

概要

展示会等のイベントで音声ログを残し,展示物の説明や展示者との議論などを後から聞き直すことで,そのイベントでの体験がより豊かになると考えられる.長時間の音声ログを後から聞き直すためには,適切なタグが必要になる.我々は先行研究において,音声ログに超音波IDを埋め込む手法を提案したが,実験用の専用デバイスを用いた実験室環境でのみの使用であったため,実環境において考え得る装着位置や商用デバイスの特性について考慮できていなかった.本研究では,商用のデバイスを用いて,実際のイベントで提案手法を使用し得られた問題のうち,デバイスの装着位置により超音波の取得音量が変化し,超音波IDを誤認識することがあるという問題に取り組む.

想定環境

本研究では,デモ発表イベントや展示会のようなイベントでのシステム利用を想定する.各展示物や発表者はそれぞれ固有の超音波IDを割り振られ,各々のスマートフォン/PCから超音波IDが発信される.聴講者は各自のスマートフォンのボイスレコーダアプリを用いて録音しながらイベント会場を回る.

デバイス

音声記録用のボイスレコーダとして,一般的なスマートフォンを用いる.また超音波ID発信用のデバイスとしては一般的なスマートフォン/PCを使用する.

アプリケーション

記録した音声データをアプリケーションで解析する.図の中央に音声タイムラインが表示され,その下に各IDに対応する色のカラーバーが表示される.これにより,ユーザは聞きたい音声にアクセスできる.また左上に示す,認識された超音波IDと時間リストをクリックすることでも,対応した場所へとシークバーが遷移する. 右上にはタイムライン上で対応する現在のIDユーザとそのユーザに関連する資料(原稿,デモビデオ等)を表示する.これらの資料にもワンクリックでアクセスでき,ユーザ体験をより向上させる.